森で見えた男女の違いが面白い!”働く”で関わる時代へ

12月22日に今年最後の講演会を終えました。

2019年はたくさん森林浴の話をしました。
細かく数えているわけではありませんが、1,000人にはあたらしい森林浴の話を聞いていただき、
350人くらいは実際に森へお連れしたと思います。

7月に書籍を出版し、9月に新聞にも大きく取り上げていただいたことで、
一般の方からのメッセージやお手紙もたくさんいただきました。

人と森の関係や森林浴の期待、森林浴を活用した自身の事業について、いつもお話をするのですが、
事業に関する相談は1〜2割で、大半は生き方についての相談や想いを伝えてくれる方が多いのです。

本当に今の働き方でよいのか?と疑問を抱えている方
定年後の人生は自然に関わることがしたいと考えている方
移住を決断した方、心身の病を抱える方、
小野さんのような働き方がしたい。と言ってくださる方もいます。

ありがたいなと思う反面、思っているよりハードだよ、、とも思ったり。

わたしに仕事をくれる、ではなくて、(笑)
わたしのような仕事がしたい思う方が多いということ。

言い換えてみれば、
森に関わりたい、地域の役に立ちたい、人の役に立ちたい、自然に入りたい、ということ。
最近は若い方からの相談もあります。
転職したい。就職できないか?○○エリアで仕事はないか。など。

こんな相談には必ず、まず辞める前に、今の仕事をしながらでもできることは本当にないのか?と尋ねてみます。
会社に属している人は、週末に森の活動に参加してみたり、仕事が早く終われば学ぶ時間も取れる。
経験上、お金がなくて森の活動をしようと試みると、精神的にとても窮屈になり
想像力も、感性も自由に楽しむことができなくなってしまう。

会社や団体に属して仕事をすることが、自分の”働く”ことの全てではなくて
自分の人生の中で”働く”ことは、ひとつが仕事で、ひとつが地域のことで、ひとつが森のことで、
こんな考え方ができると、とっても動きやすくなります。


働くって、仕事するだけではない。
人のために動くということ。

男女の違いが面白い!

定年を間もなく迎えようとしている男性が、
「次のキャリアを考えるために講演会に参加しました」という方にもよく出会います。
名刺を交換すると、「実は年内で辞めるんです」「来月に退職します」と話してくれます。

こんな方は男性がほとんどです。
畑をやりたい、地域のために何かしたい、奥さんと自然があるところで暮らしたい。
まだまだ元気いっぱいの様子です。
こんな方が、体力勝負の山の仕事だけではなくて、森林の空間も楽しんで使える
選択ができるようにしたいですよね。

「森林浴で、疲れた人を元気にしたい。」
「森に救われた経験があるから、同じように悩むを救いたい」
「自然に関わることがしたい」

と話してくれるのは、女性が多いように感じます。

男性と女性の感性の違いは、森を案内しているとよくわかります。
「わー!この葉っぱかわいい」
と一生懸命、葉っぱの写真を撮る女性。

うーん。。
どのへんが可愛いのかわからない、、、、という男性。笑

キラキラして綺麗
まるっこくて可愛い

素敵なものを見つけるのが得意なのは女性のように思います。

「どんな効果がありますか?」
「この仕事で食べていけますか?」

と尋ねるのは男性が多いです。

どんな効果があって
どんなスキルが必要で

結果を出すための道を見つけるのが得意なのは男性のような気がします。

女性と男性は、生き物的な違いはもちろん、
感じ方、考え方も異なる性質があります。

どちらを優先すれば良いかではなくて、異なる感性を受け入れることが大切だと思います。
女性が優れているとか、女性だからできる、ではなくて、
女性しか感じられないことがある。
同じように、男性しかわからない感覚もあります。

互いの違いを楽しめるような関わりができるといいですよね。

ゲーム好きの人と、ゲームに興味のない人。
興味のない人にとっては、なんで小さな画面に向かって熱心にピコピコしているのか、理解ができない。
けど、ゲーム好きの人は、隙間時間があればゲームの続きがやりたい!と思います。
もし、ゲーム好きの人のことが知りたかったら、何が楽しいのか、一度やってみると、
どんどんクリアしていくと強くなれるのね。とか
いろんな人と繋がることができるのね。って、
たとえゲームが好きにならなくても、その人がゲームを好きな理由が少しだけでもわかるかもしれません。

女性がやること、男性がやること、
ではなくて、やってみたら意外と楽しいじゃん!って、思うことあるかもしれませんよねw

想像力と感性は、実は女性がものすごく面白い。とわたしは思います。

先日、森林関係のレセプションパーティーに参加したら、200~300人いる参加者の中で女性が10人もいませんでした。
これまで、山の仕事は力仕事が多かったことを考えれば、男性が主で頑張ってくれていたのだと思います。
その世代がそのまま歳をとれば、年配の男性ばかりになるは当然。

これからは、力仕事ではない森の仕事が増えるにつれて、業界に女性が増えていくのだと思います。
むしろ、森林・林業の業界、というそもそもの括り自体が、必要ではなくなってくるかもしれません。

山の仕事で当たり前だった常識は、今は常識ではなくなっているかもしれない。

これまで繋いでくれた男性の働きに感謝をし
女性の感性を尊重できる人が増えると
人と森の関係は、異なる感性を楽しむことができる
希望の空間になるかもしれませんね。^^