【報告レポート】第4回 森林浴ファシリテーター養成講座

2023年5月12日〜14日、第4回森林浴ファシリテーター養成講座の集合研修が始まりました。
昨年に続き、会場は山梨県北杜市清里にある清泉寮。今年もキープ協会の皆様に協力をいただいての開催です。標高1400mに位置する清里は、カラマツの新芽が芽生えた頃で、ミツバツツジがとても鮮やかで見頃を迎えています。

Day1

今年は全国から18名の受講生を迎え、初日は森林浴の体験から。
朝3時に起きて九州から向かってきてくれた方、早めに到着し、すでに周辺の散策をされた方、さまざまな思いを持って参加してくれています。
1日目は真っ青の空のもと、高原らしい爽やかな空気を味わいながら森へ向かいます。

「わ〜〜〜!いいにおーい!」

モミの葉っぱの香りを嗅いだ瞬間、皆さんの表情が一気にるゆんでいきます。
芝生を抜けるといよいよ森の入り口。
さぁ、これからどんな森が待っているのかな?


森林浴は、五感を使って森を楽しむ方法です。
目を閉じると、普段使っていなかった感覚が一気に飛び込んできます。
太陽のあたたかさ、風の心地、音の広がり、香りの種類、こんなにいっぱいの感覚があるなんて驚きです。

森林浴ファシリテーターとして大切なことは、自らが森林浴の心地を知り、楽しみ、癒され、その魅力を知っていること。

得ることを求め続ける日常。
何かを失った時、持っていた素晴らしい感覚に気がつけたりします。
森の中で安心して過ごすことができる時間。
森林浴ファシリテーターの存在とはなんだろう?
体験をして、その魅力、そして現代におけるその価値を考えていきます。

Day2

2日目は、朝の森歩きから。
昨夜雨がたっぷりと降り、しっとりした森を歩いていきます。
静かな森の中、どこまで遠くの音が聞こえるかな?

この日は座学、フィールドワークとしっかり学んでいきます。
自然環境の中で活動する上で欠かせないののが、安全管理!
環境教育のプロフェッショナルでもある、キープ協会の小野明子さんから安全管理について教わります。
心地よく過ごすためには、安全管理をしっかりしておくことが重要です。
フィールドアセスメントは雨。気持ちの良い雨を浴びながら、みんな元気いっぱい。笑

森で楽しんでいるばかりではありません。
フィールドでアセスメントした情報をしっかりまとめていきます。

森林浴ファシリテーターは、森を案内し説明をするガイドの役割とは異なります。
森林浴を行うことで、その地域や森、訪れる人や、森へ誘う人、全ての健康に有益であり、森と人が豊かに生きることのできる未来へと導く役割です。
つまりは、森林浴によってみんながWell-beingに生きる未来へと導く伴走者なのです。

現場を知り、知識を身につけ、今の時代になぜ森林浴が必要なのか、さまざまな立場に立って考えていきます。

なぜ地域と連携する必要があるのか?地域とどのように関わることができるのか。
法律や規則だけでなく、実際に地域で起きているリアルな関係性やつながりの意味を、
山梨県小菅村の森で活動する、石坂真悟さんより教わります。

夜の時間、2日間一緒に過ごしていると、相手のことも段々と見えてきます。
暖炉を囲み、久しぶりにお酒を飲みながら深夜まで、森について、人生について、語りました。
大人になって、仕事や世代、住まいやライフスタイルの異なる方々と出会えること、さらに同じ思いを分かち合える機会は、とても貴重で、とてもありがたいことだなと改めて実感した時間でした。

Day3

最終日はいよいよ自分達で森林浴の企画をしてみるワークです。
森林浴を企画する方法を学び、グループごと、力を合わせてとてもユニークな企画を考えてくれました!

最後は3日間の集大成、グループ発表です!
企画を考えるだけでなく、聞いている人が参加したいと思うプレゼンテーションをすること。
さまざまなスキルを持っている方が集まっているだけあって、見事なプレゼンテーションでした!!

事前講習(オンライン)で森林の基礎知識を学び、3日間の集合研修で森林浴の体験から実践方法までをしっかり学び、次はいよいよ各自が自分のフィールドへ戻り、森林浴に適した森を探し、企画を考え体験会を行います。

3日間、快適な環境を用意いただきました清泉寮の皆様、キープ協会のおのの、もっちゃん、ありがとうございました!

4期生の皆様、実践ワークも頑張りましょう!

読んでいただきありがとうございました。
次回の養成講座は、2024年5月の開催を予定しています。